街路樹


イチョウ、ケヤキ、クスノキ、トウカエデ・・・これらは日本の街路樹に使われている樹種のトップ10に入っていると思います。

個人的には「どうしてそれにするの???」ですが、最近ではハナミズキも多いですね。ナツミカン、ウバメガシの仕立物なんて変り種もありますし、長野県ではリンゴの街路樹もあります。

Gairoju 私の生まれ故郷は街路樹が大きなことで有名ですが、抱えきれない幹のイチョウやクスノキがまだ残っています。市役所が街路樹の剪定予算を電線の保護に使ってまで、樹木をのびのび育てることに苦心しているというようなまことしやかな話しを聞いたことがあります。せっかく電線の地中化が進んで地上空間がスッキリしているのに、植えられる街路樹が小さいのにはガッカリです。もちろん将来大きくすることを前提として、イニシャルコストを抑えているのは理解できますが・・・

その街で面白いのは、国道・県道・市道が交差する交差点。道路幅員が狭いほど街路樹が立派という風景が見られました。予算ではなく管理者の決断一つという皮肉は結果です。

さて、写真はある地方の県庁所在地にある駅前大通。ヤマモモ・ソメイヨシノ・クロガネモチ・ハナミズキと不規則な高木が並び、その足元はカンツバキやサツキの低木から、ヒペリカム・ヤブランなどの地被、季節の花々まで実に様々な植物が植わっていました。これまでの「街路樹は統一されていて美しい」という概念を変えてくれる面白い試みで、沿道の商店街の方々が積極的にキレイにされている効果が見て取れました。一つ難点は、アーケードの屋根を気にされるばかりに、高木の梢がブッツリと切られていること。これもまた、本来プロであるべき管理作業を請け負った植木屋が心無い仕事をしたという皮肉な結果です。