適材適所


今の経済状況下、人間の世界では「適材適所」なんて言っていられません。労働意欲のある方々にできるだけ仕事をしてもらえるよう、大手企業でワークシェアリングに必至です。

もちろん、植木の世界にも「適材適所」があり、人間同様に「活き活きとするもの」「目に見えて元気がなくなるもの」と正直な反応が現れます。

Shara_2 前回記事のシャラ、都会では比較的まともに育っている方ですね。今日の写真は、適所に置かれなかったシャラ。上も横も先端部は枯れ状態。せっかくマンション緑地の主役の位置(エントランス)を与えられたのに、その力量を発揮できず瀕死の状態です。後に映っているサザンカも、チャドクガ(害虫)に蝕まれ葉を食われていますが、健気に紅白の花を咲かしています。

さて、恐らくこのマンションでは、プロの設計士が「シャラを植えよう」と決め、プロの植木屋が「このシャラを植えます」と仕事を請けて完成したでしょう。どうして所属の違うプロが何人も携わって、こんまメチャクチャをやるのでしょうか?

ほぼ一日光があたらない、切通しの立地で非常に風が強い。シャラがきれいに育つはずがありません。シャラもかわいそうだが、事業主(お客さん)も気の毒です。

植木だけでなく、傲慢な設計士や責任を負わない植木屋も適材適所。知ったかぶりで無責任な仕事をされないように、このブログをお読みのみなさんは気をつけましょう。

植木に関して心配なことは、コメントを投稿してください。「適材適所」になるように、お答えしますよ。