マルハナバチ


自宅近所で満開に咲いているサツキツツジを何気なく眺めていたら、小さなハチが花の中に入り込んで、もそもそと何かしています。全身を使って蜜と花粉を集めているようです。この花にはもうなくなった!と判断したのか、ささっと次の花へ移ったり、またもそもそと花の中に顔を突っ込んだり。おしりに付いた花粉を後脚でかき集め、花粉かごと言われる後脚の部分に白い花粉の団子が出来ています。動きも見た目もかわいらしく、人など気にせず一心に仕事に励むその姿は見ていて飽きません。出ている時期と形状から、マルハナバチの一種(たぶんコマルハナバチかと…同定は難しいですね…)で、写真はメスの働きバチ。仕事柄スズメバチやアシナガバチには毎年誰かしら刺されているので不用意に近寄ったりはしませんが、ハナバチやミツバチはとても大人しくよほどのことがない限り刺しません。そして彼らのようなハチは、植物にとっても人間にとっても、自分達では出来ない受粉を効率的に行ってくれる大切なパートナー。植物は蜜と花粉を提供し、ハチにはそれがご飯になるのでたくさんの花を訪れて、他の花の花粉をまた別な花へ運んで受粉が行われます。農業においてとても有用な存在のミツバチやハナバチは「家畜」なんだそうです。家畜はちょっとかわいそうにも思えますが、ハチ自身には何の関係もない話でしょうし、そんなことなどお構いなしにせっせと花を訪れるその姿、もし見つけたら少し観察してみてください。まじまじと眺めてみると、その動きに興味のない方でも意外と愛着が湧くんじゃないかなぁと思えるくらい、かわいらしいですよ(笑)。