冬芽と虫こぶ

150202上の写真イヌシデ

上の写真の樹木は、先日撮影した落葉したイヌシデです。
何気なく剪定作業前の状況確認をしていたら、枝の先端に何か丸いものが見えます。
なんだろう?と見てみたら、下の写真がその部分。枝先に丸くなった冬芽があり、
その手前には円錐形をした普通の冬芽があります。

150202下の写真虫こぶ
「冬芽」は落葉樹だけでなく常緑樹でも前年から形成される翌春に開く葉や花の赤ちゃん、
というような組織で、春になるとこの芽が展開し、花を咲かせたり、新しい葉になります。
樹種により花芽と葉芽は大きく形が異なりますが、写真のイヌシデでは花芽はこんなに丸くなりません。
不思議に思って調べてみると「イヌシデメフクレフシ」というダニの一種によって形成された「虫こぶ」であることが判明。
虫こぶは菌や虫などによって本来の形状が変形された植物の一部(枝、葉、幹など様々)のことを呼び、
種により、季節により、いろいろなものが見られます。この場合は冬芽が変形したもので、
この「イヌシデメフクレフシ」は、何故か頂芽(枝の先端にある芽のこと)にしかできないそうです。
確かに上の写真を見てみても枝の先端にばかり丸い虫こぶが見えます。
うーむ…頂芽優勢だからダニにとっても条件良く虫こぶがつくれるのでしょうか?
思い当たる「フシ」はあるものの、答えはこの「フシ」の中…、といったところでしょうか?


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